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センター長挨拶 Message

 学生であれ教職員であれ,大学に関わっている人間は,程度の差はあっても,本が好きという面があると思います。斯く言う私も,最近は老眼で文庫本の小さい字を読むのが辛くなってきたので読書量は減っていますが,小学生の頃は,毎日のように市立の図書館に足繁く通い,様々なジャンルの本を貪るように読んだ記憶があります。図書館というのは,知の集積地であり,古今東西,ありとあらゆる知識を誰もが無料で手に入れることができる素晴らしい場所です。初学者にとっては学問の始点となる場所であり,研究成果を本にまとめて図書館に収蔵するとい意味では,研究者にとっては学問のマイルストーンとなる場所でもあります。そういう図書館は,大学とは切っても切り離せない場所であり,本学にも,南大沢キャンパスの本館をはじめとして,日野館,荒川館や学部学科図書館があり,合計すると200万冊を超える蔵書数を誇っています。これらを是非,学生の皆さんに活用してほしいと願っています。

 ただ,近年,図書館の役割もダイナミックに変化しています。知の集積地という従来の役割は変わることはありませんが,学問を修める人間の集うスペースを提供するという知の交流地としての役割も重要になりつつあります。実際,南大沢本館に設置されているラーニング・コモンズは,PC環境やグループ学修環境を充実させ,多様な学修スタイルに対応しています。そしてそれは,リアルスペースだけでなく,サイバースペースにも広がりを見せ,電子情報世界における場所の確保も意味するようになっていると思います。すなわち,電子情報も図書館の管轄するものとして,シームレスに提供されなければならない,ということを意味していると思います。 

 そのような観点からすると,2012年に,図書部門と情報部門を統合して学術情報基盤センターが設立されたことは,時代の趨勢からは必然の流れであったように思われます。現在,本センターは,図書・学術情報部門,情報メディア教育支援部門,情報基盤技術部門という三つの部門を抱えて,それぞれの分野でサービスを提供しています。各々のサービスの内容については,各部門のページで紹介されていますので,そちらをご覧ください。

 21世紀も20年がすぎようとしている令和の新時代,本センターが提供する図書・学術情報やネットワーク環境は,水や空気のように,「あって当然」のものなのだろうと思います。実際,あらゆることが手元のスマート機器で処理される現在,インターネット接続が止まると,立ち所にパニックになるのは目に見えています。そういう意味で,学術情報基盤センターは,大学にとって水や空気にあたるものを提供している,と思います。本センターは,そのような重大な使命を課されていることを改めて認識し,今後も,良質な水や空気を提供していきたいと考えています。ただ,皆様にご理解頂きたいのは,水や空気はあって当たり前ですが,良質なものは自明に存在しているわけではない,ということです。本センターがそれらを提供すべきなのは当然だとは思いますが,一方で,その背後には,センターに所属する教職員の不断の努力があるということを是非ご理解ください。

 本センターの活動に対して,皆様方のご支援とご理解を賜りますよう,心からお願いいたします。

 2019
5月   学術情報基盤センター長(首都大学東京学長補佐) 堀田貴嗣